『 やさしくて、やわらかい 』



眠りの無い夜をすごす様になって知ったのは
闇が決して恐ろしいものでは無いという事
夜の帳が下りる
街は眠り、静まり返る
夜鳴き鳥の声、集会する猫たち、虫の羽音
夜の闇の中だって、生命の気配があふれている
闇はやさしい
旅を続ける僕らに陽の光は時にまぶしすぎる
己の罪をまた、突きつけられる
闇はすべてを黒く覆いつくす
罪を重ねる僕らのことも、やさしく赦す
どこかの聖人にも、禁忌を犯した僕らにも、平等に


だから、兄さん。夜を恐れないで
怖がらなくていい。自分が眠ることに、罪悪感を持たなくていい
夜鳴き鳥の声、集会する猫たち、虫の羽音
夜の闇の中だって、生命の気配に満ちあふれている
夜は、闇はこんなにも賑やかで、優しい
だから、兄さん、眠らない僕を悲しまないで
あなたはいつでも笑っていて
僕にその笑顔を
鮮やかな笑顔を